本殿を持たず、自然の山をご神体とする神社。
こうした自然崇拝のような形を残す神社は、奈良の大神神社が有名だ。神社後ろにある三輪山をご神体としている。
同じような神社が埼玉にあるという事で行ってみた。
神奈備山を祀る本殿が無い神社
今回訪れた神社は、武蔵国二宮 金鑚神社。kanasana.jp
駐車場は10台ほど停められるスペースがあり安心。
駐車場につくと国の重要文化財である多宝塔がお出迎え。
なんと室町時代後期の建立。屋根は茅葺のようだ。
これは素晴らしい…。最近見てきた神社仏閣の中でも別格に古く、周囲に放つ雰囲気が違う。
いきなり期待値が上がる。早く鳥居をくぐりたくてウズウズする。
そして、こちらが境内に入る鳥居。
これは年末にして素晴らしいスポットに来れたかもしれない。
少し日が傾いた寒かったこの日。
ここ一帯がしんと静まっており、寒さも余計に染みる。
だが、シャッターを切る指が止まらない。
そんでもって、目や鼻や耳で少しでも色々なものを感じ取りたくてぼっと突っ立ってしまう。
ああこれは俗にいうパワースポットかもしれない。
あまりこのパワースポットという言葉は使いたくないが、ここは使いたい。いや使わせてください。
こちらが拝殿。
江戸時代には幕府から寄進があったということで、これはその名残だろうか。
そして、こちらが拝殿後方の建物。
金鑚神社は、後方の御室山をご神体としている。
だから本殿も無く、この建物の後ろは山の斜面なのだ。地味な絵面かもしれないが、これは結構インパクトがある。
それでは、ご神体である御室山に登らせていただいて奥宮を目指そう。
鏡岩を横目に奥宮を目指す
ギリギリ紅葉も見れてありがたい…。結局今年はしっかりと紅葉を見に行けなかったのは後悔。
ちなみにこの金鑚神社は、あの坂上田村麻呂が東北遠征の前に勝利の祈願をしに寄ったらしい。創建は111年にヤマトタケルが立ち寄ったのがきっかけ。
だが、それ以前から御室山を神聖なものとして崇める文化は根付いていたのかもしれない。
そして、こちらは国の特別天然記念物である鏡岩。
断層どうしのすべり面が露出したもののようで、赤鉄石英片岩なる岩質が強い摩擦力で光沢を帯びたものということ。
高崎城が落城した際の火災の炎がこの岩に映ったという伝説も残る等、古くから鏡岩と認識されていたようだ。
だが、地味過ぎる!!!
このまま山を登っていけば奥宮に到着するのだが、山の上で会った親子に「鏡岩ってどこですか?」と聞かれたほどだ。
「山の上で言うのもなんですが…通り過ぎちゃってますね…。」
なんて会話をしたり。たしかに特別天然記念物に指定されていることといい、鏡岩という響きと言い、無駄にハードルが上がってしまうというのも事実だが…。
さて、奥宮を目指してさらに登ろう。
山を登ると到着したのが弁慶穴。
やっぱり弁慶さんが隠れていた伝説があるらしい。
とも思いつつ、ここはかなり良さげな眺望の良いワンルームだった。だが、ここで生活していたら焚火の煙なんかですぐにバレてしまいそうだ。
こちらが奥宮。ここら一帯は岩山になっている。
一応クライマーの端くれなのでテンションが上がる。
そして、ここからの景色は絶景だ。
神社から約20分ほど。
いやはやこれは素晴らしい。
今年も終わってしまうが、最後に素晴らしい場所に来られた。
今年もありがとうございました
例年は一年の振り返り記事を書くが、もう間に合わなさそう。
ということでここでご挨拶を。
この一年も当ブログをお読みいただき誠にありがとうございました。
8月~9月の間はプライベートな事情でブログを更新できない期間もありましたが、変わらずにたくさんの方にご訪問いただき感謝しかございません…。
私も皆様のブログからたくさんの刺激を受けながら、楽しく読まさせていただいておりました。また来年もよろしくお願いいたします!
では、本日はここまで。