最近神社仏閣ブログになりつつあるのでは、という危機感のもと訪れたのは大名庭園。
あまり対策になっていない気もするが、とても美しい庭園だった。これは入園料を払う価値が大いにある。
なーんて偉そうなことを垂れているが、きっと入った後に後悔はしないだろう。
楽山園(らくさんえん)は、群馬県甘楽町(かんらまち)にある大名庭園である。
江戸時代、上野国は甘楽郡を治めていたのは小幡藩であった。楽山園は小幡藩邸の庭園として造園されたのである。
小幡藩は、1580年に奥平氏が3万石を拝領して以来、水野氏、永井氏、織田氏、松平氏と主人を変えながら明治に至った。
楽山園は、織田氏が領主だった時に造られたもののようだ。
織田氏の初代小幡藩主は、織田信雄。名字からも分かる通り、織田信長の次男だった。
楽山園は、この信雄によって造られた。
さて、能書きはこの辺にしてさっそく中に入ろう。
入り口で入園料300円を払う。
元々が藩邸だというのにとてもこじんまりとしている。
織田氏の時には1万石ほどだったようだから、これくらいの規模の藩はどこもこんな感じなのかな?
あれ…そういえば「石」ってどれくらいだっけと調べてみたらこのサイトが面白かった。
超入門!お城セミナー 第54回【歴史】:大名なのに城が持てない!? 「石高」とお城の意外な関係とは
上のサイトによれば1万石は中小企業レベルらしい。確かに納得の規模感か…。
しかし、藩邸の小ささなど気にならなくなるほど庭園が美しいのだ。
入って一番に思うことは、構成の美しさだ。
いや、庭園について語れるような頭は無い。
イメージとしてはこんな感じか…
写真を撮る時に「あ、こんな感じが良いな」と建物や山の構図を考えることがあると思う。
そのバランスが庭園に既に造られているのだ。
こういったバランスを考えられている様式を借景とかなんとか言うらしい。
所々に小山が築かれており、全て登ることができる。ここからだとちょうど良く庭園を眺められて気持ち良い。
この日はとても暑かったため、水の流れる音がとても涼しく心地良かった。
日曜だというのに人が少なく、ゆったりのんびりした雰囲気。
この小橋みたいなのも渡れるみたい。
普通だったら立ち入り禁止の気がするけど…。
というか、ここにはそんなエリアがほぼ存在しない。「自由に散策したまえ」てな感じ。
ペンタグリーンの本領発揮だ。
いい感じの色味を出してくれている。
小山の上に立つ茶室的な建物。
この中にも入れる。
そよ風が気持ち良い。
昔の藩主も時々このようにして上州の風に身体をあて、涼みながら庭園を眺めたのだろうか…。
一時代を築いた織田信長の実の子として育った信雄は、ここでどのような生活を送ったのだろうか。
小幡藩はその後財政難に陥り、藩を維持するのもやっとだったとも聞く。この機会にもう少し調べてみたいな。
なーんて充実した時間を過ごした訳だが、300円でこんなに良い思いをして良いのだろうか。
もっと取っても良いんじゃないかなあ笑
兼六園よりものんびりできて庭園を味わえたから大満足だった。(金沢の皆さんごめんなさい)
最後におまけ。
道の駅 甘楽の美味しいうどんセットをご紹介。
じゃーん。
地粉うどんセット?みたいな名前だった気がする。
これで約1000円!!!
天ぷらもサクサクでうどんもコシがあって絶品。しめにおこわも食べれば大満足。
楽山園にほど近いため、お越しの際はぜひ。