ごみと青い岩

武蔵国の隠れた一宮「氷川女體神社」へ

 

武蔵国の一宮神社(その地域で最も格式が高いと国司が定めたもの)といえば、大宮に鎮座する氷川神社が有名。

しかし、実は武蔵国の一宮を名乗る氷川神社はもう一つあったのだ。それが氷川女體(にょたい)神社。

そこには一宮にふさわしい厳かさと歴史が根付いていた。

 

 

”一宮”にふさわしい厳かさ

場所はこちら。

かなり前から目を付けていたのだが、なかなか行けず仕舞いであったこちらの神社。

参道に入って鳥居とご対面。ああこれは良スポットに来てしまったと確信。

 

鳥居から既に厳かさが滲み出ている。

石段を登り切ると御神木ともご対面。左の御神木のボコッとした部分は、ナニコレ珍百景で熊に見えると紹介されたことがあるらしい。

そして、地面が舗装されていない最高だ!

 

この日は大雪が降った翌週だったが、まだまだ雪は土の地面にもしっかり残っていた。

真っすぐに伸びる石畳の参道。その先には拝殿が鎮座する。

いやあ…光の当たり具合と言いとても厳かな雰囲気で来た甲斐があったなあと感動。

 

拝殿の前には道標のような石碑が置かれたいた。なんで?と思い案内板を見ると、どうやら昔浦和にあった道標のようで、よく見ると女體神社の文字が彫り込まれている。

街道沿いにこうした道標が置かれるほど、参拝者があとを絶たなかったようだ。

 

ではいよいよ拝殿を見ていこう。

しっかりと「一宮」の文字が輝く。

冒頭にも書いた通り、埼玉の一宮といえば大宮にある氷川神社が有名だが、あちらは「男体社」でこちらが「女体(體)社」と対となるような存在らしい。

こちらが本殿。本殿含む社殿が県指定有形文化財に指定されている。

 

祭祀遺跡を目指し伝統を紡いだ人々に思いを馳せる

本殿がある場所から石段を下りると、何だか立派な橋が架けられている。

しかも、その先には何だか道が続いている。

何とこの先には、かつて行われていた御船祭(みふねまつり)という祭祀場跡が残っている。

江戸時代までここ一帯に広がっていた見沼という巨大な沼は、古代より竜神が住むとされていた。その竜神を鎮めるため、神輿を見沼で渡す御船祭という祭祀がこの神社で行われていたのだという。

 

www.minumatanbo-saitama.jp

 

しかし、江戸時代は享保年間。享保の改革の一環での大規模干拓で見沼が無くなってしまった。そこで、神社の近くに池をつくって祭祀の場を改める形になったのだという。

 

江戸時代が終わるまでこの地でその祭祀が行われていた。

見沼の存在は一帯に住み人々にとっては、恵みの水源でもあり氾濫等を起こして全てを奪い去る恐怖の対象でもある「畏怖すべき存在」だったのかもしれない。

そこで、神社を建て、竜神として奉りながら暮らしてきた。

 

それをドライに干拓事業へ切り替えられる強さは、さすがは徳川幕府とも思える。

一方で、この地で暮らしてきた人々は必死にその伝統を守ろうとして考えたのがこの形なのだろう。

 

こちらのブログでも似たような考察をされている方がいらっしゃって興味深かった。

weekend-tadataka.net

 

寒い日にはカロリーを。絶品の家系ラーメン佐々喜家へ

寒くてすっかりカロリーを使ってしまった。

ああラーメンが無性に食べたい。

 

しかも無性に家系が食べたい。と我慢できなくて調べてみるとよさげなお店を地図で発見。

 

そして、こちらを頂く。これは王道の家系…たまらない。

かなり濃いめの醤油と豚骨に鶏油がまろやかさを加えてくれて最高。しっかり固めで茹でてくれる麺も良くスープに絡んで凄まじくうまい。


とても満足度の高い1日を過ごせてしまった。

 

 

では、本日はここまで。