埼玉県の中ではなかなか印象が薄めと思われる久喜市。
しかし、ここには関東最古の大社とまでいわれる鷲宮神社がある。
ようやく訪れることができた。
鷲宮に根付く古社
埼玉県の東部に位置する久喜は、平成の大合併で久喜市・菖蒲町・栗橋町・鷲宮町が合併して新たにできた市だ。
しかし、それぞれの町名はいまもしっかりと地域に根付き、駅名や住所などからもそれが読み取れる。
ということで到着。
駐車場はこの大鳥居のすぐ左にある。形はオーソドックスな明神系。
参道に入ると狛犬がお出迎え。
夏真っ盛りの8月下旬。いや~暑い。
しかし、この緑の美しさを撮れればその暑さもありがたく感じる。
参道を進むと拝殿が見えてくる。
参道を抜けて広場にたどり着くと本殿が見える。
おや、こちらは何だろう。
お神輿だ。きめ細かい装飾が美しい。寛政年間につくられたとのこと。
なかなか日も入りづらい場所でこれだけ写ってくれるのはとてもありがたい。
境内には明治の寺院や神社の統廃合により、近隣の神社を取り込み、境内にはその社殿が鎮座している。
2社に分かれる本殿と光り輝く拝殿の銅板
さて、いよいよ本殿を見ていこう。
あれ?あれれれ?本殿が2つあるぞ?
帰ってから調べてみると、一つはもともと鷲宮神社の発祥である神崎神社の本殿、もう一つはそこから派生した別宮の本殿ということらしい。
結果、鷲宮神社の本殿が2つ存在している状態に。
こういうケースはいままで訪れた神社・寺院でもなかなか見なかったが、全国的にも珍しいのだろうか。
そして、見どころは本殿だけではない。見よ!この光り輝く拝殿を!!!
普通は青錆が一面についているが、実は鷲宮神社はちょうど改修工事中。
そのため、この銅板屋根は張り替えられたばかりなのだ。美しい!
とはいえ、しばらくすると青錆が屋根を覆い、銅板自体が酸化していくのを守ってくれるようになる。
つまり、この姿が見れるのは今だけ!
限定物に弱い私のようなそこのあなた、鷲宮神社へ急げ!
国無形文化財の神楽が行われる神楽殿
拝殿の向かい側には神楽殿がある。
この神楽殿非常に存在感がある。
それもそのはずで、ここで披露される神楽は国無形文化財に指定されている。
関東神楽の源流ともいわれているらしい。
古くから関東を拠点にした武士たちの崇拝を集め、現在までその歴史を伝える鷲宮神社。
境内全体に漂う凛としながらも暖かみのある雰囲気は、いかに地元の方々に親しまれてきているかが良く分かる。
最近行った神社だと一言主神社の雰囲気に近いように思う。
こういう神社は、季節ごとの移り変わりも追いたいところだ。
なかなか行きたい場所が多すぎてリピートできていないのだが…。
では、本日はここまで。