埼玉県は嵐山。
ここに戦国時代に建造された山城の中でも最高傑作と呼ばれる城跡がある。
山城と言えば太田の金山城でその実戦的なつくりに感動したところ。
この杉山城は、さらに城郭のつくりが複雑で巧みに張り巡らされた土塁に感心させられる名城だった。
大手口からいざ入城!
場所はこの辺。
立派なHP。さすが国指定遺跡!
この日は有給を取った平日。駐車場につくと他に車はなかった。
駐車場自体はとても広いのでありがたい。
さて、いざ城攻めじゃあああああ!!!
と叫びながら向かうと…あれ…?これ中学校の校門だぞ…?大丈夫か?
「校門入り」の文字を確認して一安心。学校の敷地の中にあるのだな。
恐る恐る校門から入って城に向かう途中、山の上に城跡を確認する。
おおおおおっ!!!あれはまぎれもなく城!
いくつかの郭が確認できる。いいぞ~興奮してきた。
坂を一通り登りきると、本当に校舎の間裏にやってくる。
そして、入り口近くには有難いものが。
遠慮なく頂きます。
大手口からいよいよ攻め入る。真正面からの攻撃となってしまうが致し方ない…。
しかし!やはり戦時に建てられた城は、侵入者には容赦しない。
大手口の上側に土塁が確認できる。
この土塁の上に建造物があり、兵士が通路を通ってくる敵を弓矢で狙えるようになっていたと考えられているようだ。横矢掛かりというらしい。
城を守る兵士側視点で大手口の坂を見る。この坂を上がってくる敵に矢を放ちまくることができるのだ。
よく考えられているな…。
ちなみにこの横矢掛かりが周到に仕掛けられているのは、ここ杉山城の特徴とのこと。
大手口から坂を登りきると、外郭にたどり着く。
この先には馬出郭という郭(くるわ)があるのだが、当時はおじ様たちが立つ先にある空堀を越えるための橋が架かっていたらしい。
さっきから郭(くるわ)、郭ってうるさいなと思われるかもしれないが、城を見るにあたって郭は大事だ。
郭とは城を構成している平たい区画のこと。〇〇郭を意識しないと「ただの丘じゃん」で終わってしまうため要注意だ!!!
どこにいようと容赦なく攻撃に晒される
何本もの矢が身体中に刺さりながらも、何とか大手口を突破したぞ…!
さっさと本郭を落としてしまいたいな…。ということで、本郭の真下くらいに一気に移動できる東2の郭方面に向かう。
しかし!!!真上の本郭方面からの矢の雨が降り注ぐ!!!
死に物狂いでこの通路を駆け抜けるものの…。
ここもこの通り。綺麗に射線が確保されています。
戦の最中であってもこの土塁の保存状態には感動を覚える。
城跡を行ってみて、ここが〇〇堀だの〇〇郭だのって書かれた案内板をみても「いわれてみれば?」という事も多い。
しかし、ここは明確に城の構造が分かる。
地元の方々によって保存・維持がされているとのことで、本当に頭が下がる。
そして、ボロボロになって本郭にたどり着く…。
はあ…さすが戦国山城の最高傑作。
とまあ、こんな感じに城跡素人でも妄想城攻めができるくらいに綺麗に残されている城跡だ。
嵐山渓谷のついででも、ぜひ嵐山にお越しの際は訪れてみては…?
では、本日はここまで。