いつもはB級スポットを主に扱う当ブログだが、今回は超A級スポットをご紹介。
栃木県は宇都宮市にある「大谷資料館」こと大谷採掘場跡だ。
ここは凄い。単なる映えスポット等では決してないぞ!
帝国ホテルから一般住宅まで 栄華を極めた大谷石
場所はここ。
1919年から採掘が開始され、戦中は旧中島飛行機(現SUBARU)の地下軍需工場、戦後には政府の備蓄米倉庫として使われてきた。
そもそも大谷石とは、大昔の噴火による火山灰や砂や岩石の欠片等が海水中に堆積してできた凝灰岩。
大正時代には旧帝国ホテルの建材にも使用されたり、機械化が進んだ1960年代には栄華を極め、耐火性と加工性の良さを武器に様々な住宅の塀や門柱等に利用されていった。
そんな一時代を築いた大谷石が採掘されていた地下に入ることができる。
しかも、内部は野球場が1個すっぽり入ってしまう大きさというではないか。
車を走らせながら、いや行く前日からワクワクして仕方がなかった。
圧倒される巨大な異空間
ということで、早速入館料800円を支払い地下の坑道へ入る。
最初に言ってしまうが、これ800円って安い…!安過ぎるよ!
階段を下りるとそこはとてつもなく巨大な空間が広がっている。
恐らくあなたの想像の5倍は広っ!!!と感じるはず。
ちなみに、今回もカメラはFUJIFILM X100Fを使用し、ISO感度は10000以上、フィルムシミュレーションのACROSで撮影。
相変わらずこの高感度耐性には驚かされる。
この大谷石の歴史は古く、縄文時代には炉に使われ、古墳時代には亡骸を入れる石室にも使用されていたようだ。
そんな古来から使われ続けていた大谷石も、コンクリートの普及により衰退してしまった。
しかし、採掘場跡は、大谷石の音響効果もありコンサートやPV撮影、映画やドラマなどに利用されている。
確かにこれは創作意欲を掻き立てられるよね。
とはいえ、このあまりにも巨大な、天然の岩石だけで成り立っている空間にただただ圧倒されてしまう。
これは上から掘ってきたのだろうか?
ポッカリと口を開けていて少し不気味。
普段は非公開の教会ゾーン。時々立ち入れるようだ。ちなみに、結婚式をここで挙げる方々もいるとか。
ところで、どうしても壁の掘削跡が気になって仕方なかった。
夜も眠れないくらい気になって、近所の公園の砂場で掘削しそうになる。
このラインはどうやってつくのだろうか?
刻み込まれた歴史 平場堀りと垣根堀り
採掘方法はふたつ、平場堀りと垣根堀りの2種類がある。
平場堀とは、その名の通り自身が立つ地面を掘る。
ブロックごとに切り出して掘る形。
最も基本的な採掘方法で、1950年代~1960年代に機械化されて平場堀りされた部分は、このように丸鋸で切り出された跡が残る。
丸鋸で切り出されているから、線の中心が最も溝が深くなっている(端ほど溝が浅い)。
垣根堀は、単純に洞窟を掘るようなイメージで自身の前に立ちはだかる壁を掘り進める。この垣根掘りの部分の写真を撮り忘れてしまった・・・。
この採掘場跡は、今の上部にあたる部分をがあああっと垣根堀りで横に掘り進め、その後地下に向かって平場堀りされているようだ。
この筋がなんとも不思議な無機質さを新たに与えていて、ついついカメラを向けたくなる。
この横筋の模様は手堀り時代の平場堀り跡のようだ。
本当に人の手でツルハシのみで掘り出したのか・・・?と疑いたくなるほど綺麗。
このように外に通じている部分もあり、坑内との気温差もあってか少しガスっていて神秘的。
あゝ、あの先にきっとPENTAXの新型が・・・
RICOH「3年後です」
そうやってまたK-1カスタムとかで引き伸ばすつもりかぁああ!
名前すら明らかになってないが、一体いつ出るんだ…。
名前だけでも教えてくれーっ!
最後は取り乱してしまったが、ここは本当に見応えがあって飽きない。
単純に「映えるわ~」ってだけなら一回で良いが、大谷石の歴史や採掘の歴史を知ると必ず再訪したくなるはずだ。
ぜひ足を運んでみて頂きたい。
では、本日はここまで。