ごみと青い岩

東京駅周辺の気になっていた場所を巡る

常に今と昔の姿が混在する東京。

鉄とコンクリートでつくられた今の街並みに生き残る江戸時代の痕跡。

前々から行ってみたいと思っていたそんな痕跡たちを巡った。

 

 

江戸の人々の痕跡 一石橋迷子しらせ石標

まず始めは江戸時代の迷子の案内板。

三越前駅から歩いて一石橋を渡る。

ビルを見上げながら歩くとたどり着く。

 

「満よひ子の志るべ」と彫られており、右側に「志らするほう」、

左側には「たづねる方」と彫られる。

いずれ側にもこのような枠が設けられている。「志らする方」は、迷子を保護した人たちがここに張り紙をし、「たづねる方」は、子供を探す親が張り紙をしたという。

こうした案内板がつくられた背景には、現代のように行政機能が整っていなかったということも、もちろんある。しかし、迷子を見つけた側の当時の事情もあったようだ。

江戸では、迷子を見つけた側はその町内で保護し、親が見つかるまでは地主たちがお金を出しあって養育することがあったという。

 

建物や遺跡も良いが、こうしたものも生活の痕跡という感じがして良い。

 

江戸城外郭の正門 常盤橋御門跡

続いて常盤橋方面に歩く。

そして、見えてきたぞ!

 

これこれ!江戸城外郭の正門だったといわれる常盤橋門の堂々たる姿を見たかった!

こちらの橋は明治10年に架けられたもの。

しかし、東日本大震災でゆがみが出るなど大きな被害を受ける。2021年5月に修復工事が完了するまで通行できなかった。

修復完了のニュースを見てからずっと来たかったのだが、2年越しにようやく来ることができた。

この石垣の美しさも相まって本当に素晴らしい眺め。

だが、今となっては門を反対側に見た方が正面のように感じる。

 

なぜならば、日本銀行様が橋の正面に鎮座しているからだ。

首都高が無ければもっと荘厳な雰囲気が出そうだが、これもまた東京の景色だ。

 

まさに都会のオアシス 福徳神社

そのままプラプラとしていたたまたまビル街に神社を見つけた。

とても綺麗な社殿が建っている。

手水舎もこの通り。モダンな雰囲気すら醸している。

周囲は日本橋三越本店をはじめとしたビル群が建つ。その中にポツンと緑が茂り、神社がある。不思議な雰囲気だ。

意外なことに現在の姿になったのは2016年。清和天皇の時代である859~876年には創建されていたようだが、関東大震災以降の区画整理などで場所を変え、時にはビルの2階に移されるなど波乱万丈な歴史。

 

mebuki.jp

 

今は周囲で働く人の憩いの場所にもなっているようで、ベンチに腰掛けたり、待ち合わせをしている人も多い。

こうした思わぬ発見があるのも東京の街歩きの楽しさだ。

緑豊かな神社とこのビル群たちの対比。惹かれぬ理由がない。

やはり東京を練り歩いて写真を撮るのは楽しい。
次はどこを歩こうかな。

 

では、本日はここまで。