ごみと青い岩

Japan Mobility Showを振り返る~乗用車編~

 

前回、商用車や軽自動車を振り返ったが、いよいよ乗用車編に入る。

乗用車編は盛りだくさん。事前に宣言しておきます。

blue-rock53.hatenablog.com

 

 

SUBARU

今回、注目を浴びたコンセプトモデルの一つと思われるAIR MOBILITY。空飛ぶ車というのはやはりまだまだ非現実的だが、このコンセプトモデルはきちんと飛べるようだ。

モーターショーからモビリティーショーへ名称が変わった今回、航空機メーカーが元祖のSUBARUがこれを出すことは大きな意義があると思う。

しかし、前から見た姿はまるでUFOだ。

UFOの下にはEVのスポーツコンセプトが鎮座。人が多くて隙間から失礼。

あまり話題にならなったが、旧車のようなフォルムのこのコンセプトとても良かったと思う。マツダのICONIC SPの流麗さとは対照的だが、レトロな雰囲気と昨今のスバルデザインであるボルダーの雰囲気が合わさって良い感じだと思う。

どんな形で実車に反映されてくるか楽しみだ。

 

レイバックもしっかりといたぞ。

あとはスバルスターズが美しかったです。

www.subaru.jp

 

TOYOTA

トヨタはブースがたくさんあったため、気になったもののみ抜粋。

 

FT-Seと呼ばれるEVスポーツ。これカッコ良すぎませんか。

まるでル・マンのレースカーをモディファイしたようなスタイリング。

GRバッジが付いているという事は、あくまでトヨタブランドとして出すつもりなのだろうか?

レクサスで出そうな雰囲気だが…。

ピュアなスポーツモデルという位置づけが強そうだから、やっぱりレクサスとはキャラクターが合わないのかも。

それにしてもこれどこかで見覚えが…。

 

そうだ!モリゾー社長(当時)が”すしざんまい”してた時に後ろにいたやつだな!

global.toyota

 

こういう連続性が、トヨタのコミット力の強さをアピールすることにもつながっていると思う。

 

最後にランドクルーザーSe。写真これしか撮っていなかったけど、レンジローバー風味を感じられてカッコ良い。

最近のトヨタはもうこのまま出してしまうのでは、という近未来感全開のデザインで出してくるから、早くも登場の姿を見れた気がしてウキウキする。

今後も個体電池の実用化含め目が離せない。

 

NISSANMITSUBISHI

日産軍団はもう浮世離れし過ぎてついていけなかったが、とりあえずGTRの後継的モデルが示されて一安心。買えないやつが何を言ってるんだか、とも思うけどオタクとはそういうものだ。

一方、もはや魔改造の域に達しているような現行GTRも展示されていた。

さすがニスモバージョン。ありとあらゆるところにカーボン盛沢山。

こんなにカーボンマシマシなんて破損が怖くて公道走れない…。

そんなもの恐れない(財力的に)人が乗れるステータスカーという感じ。

 

三菱は新型トライトンがめちゃくちゃカッコ良い。

この動画を観たら何だか欲しくなってしまう。

 

HONDA

さて、トヨタ・日産軍団の次は独自路線でひた走るホンダ。

 

相変わらずホンダのカッコかわいいデザインは、EVとのマッチングが良いと思う。

そんな中で登場した新型プレリュード。デザイン的にどうしても”ヤツ”の影がちらついてしまう。

 

 

でも、実物はプリウスよりも断然スポーティ。

見慣れてくるとプリウスってよりポルシェだな…という感想になってくる。

でも、ルーフからテールランプにかけての滑らかな傾斜など素直にカッコ良いなと思わせるホンダらしさがあると思う。

しかし、今のホンダになぜこういったプレリュードが必要なのか…それは正直良く分からない。

「カッコ良いんだよ。でも、それ本当に売れるんだろうか…。」とどこか心配になってしまうのが最近のホンダ。

 

プレリュードとホンダに栄光を。

 

そして、今回の目玉のアフィーラを撮り忘れていた…。

ホンダの前に自分の心配をしなさいという神のお告げ。


MAZDA

そして、今回のモビリティショーでは間違いなく目玉のICONIC SP。

コメントは何もいらないだろう。

こんなにオタク心をくすぐりながらも、美しくカッコ良いと思える車があるだろうか。

フロントのリトラクタブルが話題になりがちだが、このリアのカッコ美しさに私は惹きつけられた。

間違いなく歴代コンセプトカーの中でも上位に食い込む存在だと思う。

 

そして、その裏にコイツを置く憎らしさ。やっぱりマツダはクルマ好きのことをよく知ってるよね、という共感をこれでもかと植え付けてくる。

 

BYD

さて、日本勢に並んで物凄い人だかりができていたのが中国のBYD。

ヨーロッパなどを中心にこのドルフィンが売れている。今回のモビリティショーで特に見たかったブースの一つ。

なんせ実車を初めて見るのだから。

外見はほどほどの高級感で値段不相応とは思わないけれど、カラーリングも含めて良い意味で自動車感が無い。

積極的なツートンカラー使いや、内装もテカテカのカラーパーツが使われていたりする。

 

さらに驚いたのは、セレクター周り。これは分かりづらいような…。

しかし、こういった斬新なつくりが今までの自動車に興味を持たなかった人たちの購買意欲を刺激するかもしれない。

ヨーロッパで売れているのは、EUの政策的失敗もあって安価なEVとして売れてしまったからという面もある。

 

正直、日本もその方向に入りつつあり不安だが、ここは我々日本勢の踏ん張りどころでもあるだろう。

 

これからの自動車

EV化は前提に自動運転等の付加価値をどうアピールするのか、という所がポイントとなっていたような今回のモビリティショー。

各社様々な方向性が示されていたが、今までの車たちが何故愛されてきたか?という本質に立ち返ることが非常に求められているような気がする。

姿や形、存在意義すらも問われるこれからの”クルマ”。私も業界人の一人として、改めてそれを痛感させられた1日だった。


では、本日はここまで。